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NBAプレイオフ・レビュー クリッパーズーロケッツ ゲーム3 [NBA]

NBAプレイオフ、カンファレンス・セミファイナルは各カード2試合を終え、シード順下位チームの本拠地での戦いにうつった。

西地区2位ロケッツと3位クリッパーズの対戦はロサンゼルスへ。ヒューストンでの2試合は1勝1敗。クリス・ポールを故障で欠くクリッパーズがロケッツのホームコートアドバンテージを崩し、ホームに戻ってきた。

この試合からクリッパーズはクリス・ポールが復帰。脚の状態は万全ではなく、トランジションからフロントコートへボールを押し上げる場面や、本来、ドライブでバスケットへアタックするであろう場面では自重する様子が見られたが、スパーズ戦のようにあからさまに脚を引きずるところは見られず、順調な回復がうかがわれた。ドック・リバースはポールのプレイタイムを30分程度に制限したいようだ。

序盤、クリッパーズはレディックのジャンプシュートが好調。ポールとのピックアンドロールからグリフィンのダンクも決まり、主導権を持ってゲームを進める。スパーズとのシリーズでほとんどプレイタイムが無かったホーズも出場。ハワード対策で多くのビッグマンをゲームに慣らしたい意図もあるだろうが、スパーズ戦でタイトなエイトメン・ローテーションを採用したのと比べれば、余裕のある用兵。

一方のロケッツは、ドワイト・ハワードが好調。ジョーダン、グリフィンを相手にアリウープとベビーフックで得点を重ねる。外角ではジェイソン・テリーが好調。チームとして多投するスリーポイントが不調だっただけに、期待を持たせる立ち上がり。

前半はクリッパーズがリードする展開ながら、グリフィンが3ファウルでベンチへ。ロケッツはオフェンスリバウンドで粘りを見せ、最後はハーデンのブザービーターが決まり、7点ビハインドまで詰めて折り返した。

後半、ロケッツは長身で守備のいいトレバー・アリーザをフェイスガード気味でポールのマークに付け、流れを変えようと試みる。この作戦はクリッパーズを困惑させたが、得点差を詰めるまでには至らない。しかし、プレイタイムを制限されているポールが6分でベンチに下がると、ロケッツは5点差まで追い上げることに成功した。

しかし、ここからクリッパーズの控えポイントガードのオースティン・リバースのショーが始まる。ハーデンの上からスリーを決めたのを皮切りにドライブからファウルをもらいながらレイアップ、速攻からのレイアップなど約3分で13点をあげ、チームの18-0のランに貢献。第3クオーター終了時点で、99-76の23点差として試合を決めてしまった。

オースティンは25得点。ハーデンのお株を奪うクック・サインも見せた。
陰に隠れたがレディックも31点。グリフィンが22点14リバウンド。
復帰のポールも23分のプレイで12点、7アシスト。トップフォームではないものの、チームに落ち着きをもたらし司令塔としての役割をきっちり果たした。

一方のロケッツはハーデンが25点11アシストとスタッツ上は鬼神のような働きを見せたが、印象としては薄かった。特に第3クオーターの終盤ではリバースを自由にし、オフェンスも淡泊に。フリースローも5本に終わり、果敢なドライブからファウルをもらいフリースローで稼ぐスタイルも鳴りを潜めた。ビバリー不在の中で、多くの役割を背負っているハーデンだが、ここに来てやや負担に耐えきれなくなっているようだ。
チーム全体としても大味で、試合中好不調の波が大きい。第3クオーター終盤のランでゲームを決められた、この試合が象徴的だ。
もう1点あげるとシリーズを通じてスリーポイントシュートが不調。これは、ハーデン、ハワードがディフェンスを引きつけてオープンでシュートを放つ形が作れていないことが原因と考えられる。これは、ハーデン、ハワードにある程度、得点を献上しても外角のシューターをオープンにさせないというクリッパーズ・ディフェンスの戦術が成功しているのだろう。

もともと選手層の薄さが最大の弱点といわれていたクリッパーズにとって、ベンチの活躍で大勝したことは大きな意義がある。スパーズとのシリーズを制し、ポールの不在を乗り越えて、チームとして大きく成長しているように見える。優勝候補に急浮上してきたといっても過言ではないだろう。
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