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2014NBAプレイオフ・プレビュー(ウエスタン・カンファレンス編) [NBA]

現地4月19日(日本時間20日)から始まる2014NBAプレイオフをプレビュー。
ウエスタン・カンファレンスは6割近い勝率をあげなければプレイオフに進めないハイレベルな争い。上位6チームにファイナル進出のチャンスがあると言ってもいい大混戦だ。

概況
ハイレベルな争いの中でも第1シードを獲得したサンアントニオ・スパーズが頭ひとつ抜けているように見える。ベンチの層が厚く、主力のプレイタイムを制限しながら安定した成績をあげた。しかし、プレイオフ進出チームとの直接対決ではそれほど分がよくない。特にオクラホマシティ、ヒューストンには全敗でファイナル進出に死角はある。

オクラホマシティはMVP獲得がほぼ確実のケビン・デュラントを中心に一昨年のファイナル進出時よりも若いチームが成長している。爆発力はあるが時としてコントロールを失うラッセル・ウエストブルックの起用法が鍵になる。

ロサンゼルス・クリッパーズはドック・リバースのもとでディフェンス力が成長。ヒューストンは爆発力のあり、はまれば手がつけれらなくなる。ポートランドは後半戦で調子を落としたが、オルドリッジが戻り準備は整っている。シーズン前半のような戦いを取り戻せば手強い。ゴールデンステイトはスプラッシュ・ブラザーズだけでなく、すべてのポジションに選手が揃っており、第6シード以上の実力がある。昨季のようにプレイオフを勝ち進んでもフロックではない。

1サンアントニオ-ダラス8
4ヒューストン-ポートランド5
3LAクリッパーズ-ゴールデンステイト6
2オクラホマシティ-メンフィス7

【本命】オクラホマシティ・サンダー
一昨年、ファイナルに進出したようにチームとしての実力は非常に高く、毎年、向上している。ケビン・デュラントはレブロン同様、ひとりの存在だけでチームを優勝候補にあげてよいレベルに到達しようとしている。

デュラントは長身でスピードがありリリースも速く、シュートを放つのに必要なスペースを簡単に作り出すことができる。そして、あらゆるレンジのシュートのスキルが非常に高い。
大量点をあげるだけなく、クラッチタイムのプレイの精度が非常に高くなったのが今季の成長のポイント。ロースコアの接戦が多くなるプレイオフでは、その能力の重要性がさらに高まるはずだ。

優勝のための鍵になるのはラッセル・ウエストブルックだろう。得点力の非常に高いポイントガードだが、ときにコントロールを失うため、チームにとっては両刃の剣となる。
昨季の敗退はプレイオフ中にウエストブルックを失ったためと言っていい。一方、今季は怪我で不在の間、チームは好調で復帰後はフィットに時間がかかりチームは調子落とした。
しかし、ハイレベルなウエスタン・カンファレンスのプレイオフを勝ち抜くためにはウエストブルックの活躍が不可欠。時間帯によってはSGとして起用するなど、起用法も重要になる。

【対抗】ロサンゼルス・クリッパーズ
ドック・リバースがヘッドコーチに就任し、確実にディフェンスが向上した。ゲームのテンポが非常に速いため失点が多くなっているが、ポゼッションあたりに換算すればリーグでも上位の守備力を誇る。

また、ブレイク・グリフィンの成長も大きい。
従来、速攻からのダンクで得点の大部分をあげていたため、ハーフコートゲームが増え守備の厳しくなるプレイオフではまったく活躍できなかった。
しかし、年々、ローポストゲームとミドルレンジのシュートが向上しており、プレイオフのゲームスタイルにもフィットすることが期待できる。

クリス・ポールは誰もが認めるリーグNO.1ポイントガードでゲームのコントロールに長けるだけでなく、クラッチタイムの勝負強さにも定評がある。ハーフコートゲームの多くなるプレイオフではアップテンポなゲームを好むクリッパーズは不利だが、ポールがゲームのテンポをコントロールすることで十分、アジャストできるはずだ。

1回戦のゴールデンステイト戦はおそらく東西両カンファレンスを通じて、もっともタフな1回戦シリーズだろう。ここを勝ち抜いても、サンダー、続いてスパーズとの対戦が予想される。
しかし、そこを勝ち抜くだけの実力は十分に備わってきている。

【サプライズ】ヒューストン・ロケッツ
ロケッツはシーズン終盤、調子をあげてきた。攻撃ではジェイムス・ハーデン、守備ではドワイト・ハワードがリードする。ジェレミー・リンがベンチから出てくる層の厚さも強みだ。
いずれの選手も爆発力があり、ツボにはまればアベレージ以上のスタッツを連発することも期待できる。

セミファイナルで対戦するサンアントニオに対しては今季全勝と相性がいい。
すべての時間帯でコンスタントにプレイできるのがサンアントニオの強みだが、ヒューストンのように個で突破できる選手を複数コートに置かれるとディフェンスの焦点を絞りにくくなる。
また、サンアントニオはインサイドゲームにやや弱点があり、ハワードがリバウンドを支配すればヒューストンがゲームの主導権を握ることが可能になる。
レギュラーシーズンを圧倒的な成績で勝ち抜いたサンアントニオに苦杯をなめさせる可能性は十分にある。

【ディサポイント】サンアントニオ・スパーズ
昨季、ファイナルを第7戦まで戦って敗れたスパーズは、今季、リーグ最高の成績でレギュラーシーズンを勝ち抜き、ファイナルまでのホームコートアドバンテージを手に入れた。
ロールプレイヤーを育てるのが上手いのがこのチームの特徴で、ベンチの層が厚く、誰がコートに入っても、すべての時間帯で安定して戦うことができる。
そして、ダンカン、ジノビリ、パーカーといった主力のベテランの疲労を残さないために、プレイタイムを制限しながら、レギュラーシーズンを勝ち抜くことに成功した。

しかし、サンアントニオにも死角はある。
まず、西地区の上位チームとの直接対決の成績が異常に悪いということだ。弱いチームには取りこぼしをしないが、強いチームに対しては決して圧倒的に優位というわけではない。
強豪だけの直接対決となるプレイオフでは厳しい戦いを強いられる。特に対戦が予想されるヒューストン、オクラホマシティに対しては今季、勝利が無い。

おそらくクラッチタイムのプレイの質に問題がある。
コンスタントなゲームをして試合終盤まで相手をふるい落としてしまえば問題ないが、試合終盤まで接戦に持ち込まれると、そこからの勝負強さに不安がある。
昨季のファイナルでも6戦以降、自慢のシューター陣が完全に沈黙してしまった。
試合終盤、勝負強さを発揮するダンカン、ジノビリは昨年よりひとつ歳を取った。
そして、現在、もっとも頼りになる選手であるトニー・パーカーは今季も故障を抱えながらプレイしている。

サンアントニオにとって成功はチャンピオンリングを獲得すること意外にないが、ファイナルにたどり着く前に敗退する可能性は大いにある。
タグ:バスケ NBA
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