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【NBAプレーオフ】ポイントガードの健康がセミファイナルの行方を決めるのか [NBA]

NBAプレイオフは、1回戦を終えた時点で前年覇者のスパーズが敗退。期待されながらレギュラーシーズンの成績が振るわなかったチームも調子を上げてきて、実力の拮抗したチーム同士によるカンファレンス・セミファイナルに突入した。
注目すべきは、プレイオフで重要度の増すポイントガードの選手に故障者が続出していること。この状況にチームとしてどう対処するかも勝負の行方に影響を与えそうだ。

【東カンファレンス】

「アトランタ・ホークス(1)対ワシントン・ウィザーズ(5)」
今季のシンデレラチーム、ホークスはシーズン終盤の失速を引きずり1回戦もネッツ相手にやや苦戦。しかし、先発で唯一オールスターを逃したデマーレ・キャロルが得点でチームをリードしている点は、全員バスケのホークスらしさを発揮しているといえる。
一方、レギュラーシーズンで50勝に届かなかったウィザーズだが、プレイオフに入ると難敵ラプターズをスイープ。調子を上げてきている。
初戦はジョン・ウォール、ブラッドリー・ビールの活躍でウィザーズが敵地で逆転勝ち。しかし、第2戦はウィザーズのPG、ウォールが肩の負傷で欠場。ホーフォード、ミルサップがリードしたホークスが勝利を収めた。
ウォールは前日まで第2戦の出場を予定しており、患部を休めるために大事を取ったという見方が強い。第3戦は万全に近い状態で戻ってくるだろう。オールスターを4人揃え穴が無く安定感があるのがホークスの強みだが、プレイオフの経験は少なく勝負所でボールを預ける絶対的エースがいない。一方、勝負強さでいえば、ウォール、ビール、ポール・ピアースがいるウィザーズに分がある。ホームで連勝することができれば、ウィザーズのアップセットも十分ありえる。

「クリーブランド・キャブス(2)対シカゴ・ブルズ(3)」
ヒート時代を含めて、5年連続ファイナル進出3度目のリーグ制覇を目指すレブロン・ジェイムズ率いるキャブスは、シーズン中のトレードを境に調子をあげてきた。現在まで生き残っているチームで数少ない健康な先発PGのカイリー・アービングは、ゲームメイクとアタックの役割をレブロンとシェアしながら、チームをリードしている。しかし、チームとして気がかりなのは、セルティックスとの最終戦のトラブルによる選手の欠場。調子を取り戻してきていたケビン・ラブは故障により今季絶望。JRスミスは暴力行為による出場停止でセミファイナル最初の2試合をプレイできない。
一方、優勝候補と目されながらも故障者続出でレギュラーシーズンを苦しんだブルズ。
シーズン終盤の故障でプレイオフを危ぶまれたデリック・ローズも奇跡の復活で、ベストメンバーが揃った。
第1戦は、序盤からリードを保ったブルズが、キャブスを92点に抑えて、敵地で先勝。ローズ、バトラー、ガソルが20点超え。一方、キャブスのアービングには30点を奪われたものの、レブロンにはフリースローを2本しか与えず、19点6ターンオーバーと押さえ込んだ。
しかし、この試合の終盤、ローズが右肩を負傷。第2戦以降出場予定とはいうものの、シリーズの決着に影響を与えるかもしれない。
キャブスとしては、二人の選手を失ってコンビネーションが整わないが、なんとかホームの第2戦を死守して、JRの復帰を待ちたいところ。2連敗でシカゴへ向かうことになれば、一気にシリーズの流れがブルズに傾くかもしれない。

【西カンファレンス】

「ゴールデンステイト・ウォリアーズ(1)対メンフィス・グリズリーズ(5)」
シーズンMVPに輝いたステファン・カリー率いるウォリアーズはプレイオフでも好調。外角シュートを多投し、小さいラインナップを好むスタイルはプレイオフでは不利という従来の定説を意に介さない快進撃を続けている。スパーズが姿を消した現在、王者の座がより現実的に見えてきた。
グリズリーズは1勝の差に泣き第5シードに沈んだもののプレイオフの経験はリーグ屈指。マルク・ガソル、ザック・ランドルフのツインタワーを擁し、ハーフコート中心の遅い展開でロースコアゲームを狙うスタイルはウォリアーズの正反対。得意の展開に引きずり込めば、ウォリアーズ相手でも勝機はある。
しかし、グリズリーズはPGのマイク・コンリーがブレイザーズとのシリーズで顔面を骨折。コンリーの欠場した第1戦は、カリーが22得点で引っ張ったウォリアーズが完勝。しかし、第2戦でフェイスマスクを付けたコンリーが復帰すると、コンリーの22得点の活躍もあってグリズリーズが勝利。今季、ホームでわずか2敗のウォリアーズにオークランドのオラクルアリーナで土を付けた。
勝利した第1戦もFG50%超で101得点と、ウォリアーズは得意のアップテンポな展開に持ち込めていない。メンフィスに移動した第3戦以降もグリズリーズ得意のロースコアのゲーム展開になれば、ウォリアーズが追い込まれる場面が見られるかもしれない。

「ヒューストン・ロケッツ(2)対ロサンジェルス・クリッパーズ(3)」
ジェイムズ・ハーデンのMVP級の活躍で紙一重の差で第2シードを獲得したロケッツ。ゴール下の番人ドワイト・ハワードも復帰したが、唯一の懸念材料はPGのパトリック・ビバリーが故障のため不在であること。それでも、1回戦では優勝候補級の巨大戦力を擁するマブスを一蹴。実力を見せつけた。
クリッパーズは、シリーズ最終戦で脚を故障しながら決勝シュートを沈めたクリス・ポールの獅子奮迅の活躍もあって、王者スパーズを撃破してセミファイナルにコマを進めてきた。もともとベンチ層の薄さが不安視されていたが、スパーズを破ったことで改めて優勝を狙う資格があることを証明した形だ。
シリーズ緒戦はクリッパーズのポールが脚の故障で欠場。ホームのロケッツ有利とみられたが、ブレイク・グリフィンのトリプルダブルの活躍でクリッパーズが勝利を収めた。ロケッツは攻撃でハーデンが9ターンオーバー、守備ではクリッパーズに31アシストを許した。
ポールの第2戦以降の出場は当日の状況次第だが、第1戦を勝ったことで、第2戦を温存しより回復した状態でホームの第3戦に復帰という選択肢も取りやすくなった。
ロケッツはポイントガード不在の状況でハーデンの攻撃の基点としての役割が増しているが、クリッパーズはハーデンを徹底的に潰すことでロケッツの攻撃を封じようとするだろう。一方、ロケッツは戦力的には互角以上であるもののルーズにシリーズに入ってしまった。守備の的を絞り、攻撃ではハーデンを自由にするための戦術が必要だ。ロケッツに改善が見られなければ、勢いに乗るクリッパーズが一気にシリーズをものにすることもありえる。
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